チベット北部の広大な無人の荒野を自転車で走破することに挑んだ青年の姿を描いたヒューマンドラマ。 都会の上海に暮らす青年ヤン・リウソンは、真の自由を求め、チベット高原北部の標高5000メートル、距離にして1400キロに及ぶ無人の荒野「羌塘(チャンタン)高原」を、77日間で自転車で単独横断するという、無謀ともいえる挑戦に乗り出す。事故で下半身麻痺となった女性カメラマンのラン・ティエンと知り合い、彼女の助けも得ながら歩みを進めていくヤンだったが、人の住みつけない過酷な環境の荒野には、竜巻や洪水、干ばつなどの自然の脅威があり、さらには野生生物たちからも身を守らねばならない。そんな環境にヤンが悪戦苦闘する中、2匹のオオカミが現れ、彼を狙い始める。 冒険家ヤン・リウソンの著書に基づく実話の映画化で、チベット高原北部のココシリをはじめとした雄大な自然のなかで3年をかけて撮影された。監督のシャオ・ハンタンが主演も務め、主人公ヤン・リウソンを演じた。ラン・ティエン役は「修羅の剣士」「迫り来る嵐」などに出演したジャン・イーイェン。